プロモーション戦略

プロモーション戦略とは|4P分析|マーケティング戦略

マーケティング講師の海老原です。

プロモーション戦略とは、「顧客とのコミュニケーションによって、顧客の態度を変化させ、購買行動に導く一連の活動」です。マーケティングミックス(4P)のひとつPromotionのことです。

※ 過去の筆者作成記事を基に大幅に加筆修正

1.プロモーション戦略(Promotion)

4PのPromotionはプロモーションです。プロモーションの本質は顧客とのコミュニケーション設計であるためコミュニケーション戦略とも言います。

プロモーションで重要なマーケティングフレームワーク。態度変容モデルと購買検討プロセスについて解説します。

態度変容モデル

コミュニケーション設計を行うには、購買までの顧客行動をモデル化することが有効です。これを態度変容モデルと言います。

AIDMA:態度変容モデル代表フレームワーク

態度変容モデルで最も有名なフレームワークがAIDMA(アイドマ)です。

AIDMA

AIDMAは、Attention(認知)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶に残る)、Action(行動=購入)の頭文字をとったもの。

AIDMAは、BtoCの態度変容モデルとして使いやすいフレームワークです。

コミュニケーション設計(AIDMAの例)

AIDMAでのコミュニケーション設計例を示します。態度変容をモデル化したうえで、顧客を次の態度に導くためにどのコミュニケーション手段を用いるか、最適な方法を設計します。

  • 未認知→認知:TVCM、電車広告
  • 認知→興味: 店頭POP、知人のおすすめ
  • 興味→記憶: リターゲティング広告
  • 記憶→購買: 販促キャンペーン

このように顧客の意識の流れをモデル化することで、コミュニケーション設計が容易になります。

2.BtoBのプロモーション戦略

BtoBマーケティングのプロモーション戦略では、営業戦略に比重が置かれます。営業戦略立案に重要なのが、購買プロセス分析購買意思決定関与者(DMU)の分析です。

購買プロセス分析

BtoBマーケティングでは、態度変容モデルの代わりに購買プロセスを分析します。顧客企業の購買検討プロセスを理解し、各ステップに対応するコミュニケーション設計を行います。

BtoBマーケティングでもBtoCでも、購買までのプロセスをモデル化する、共通言語化することは同様です。
大きな違いは意思決定の仕方です。BtoCは個人的、BtoBでは組織的意思決定です。よって、BtoBの購買プロセスは、企業組織の意思決定、購買検討の流れを掴むことが重要です。

購買プロセス例①:営業支援システム

購買プロセスとして、「営業支援システム導入」の例を示します。典型的には情報システム部門が主管し、営業支援システムを販売しているベンダーに提案依頼を行います。

購買プロセス購買プロセスごとの行動
情報収集、課題調査社内で解決したい課題は? 解決にはどんなものがある?(例:営業支援システムで営業活動効率化)
案件定義課題と解決策の方向性を定義する
候補業者選定詳細検討するベンダーを3社程度選ぶ
(商品より先に会社を選ぶことも多い)
提案評価提案内容を比較表などを元に検討
社内稟議リターン>投資額になること。なぜこの提案を選んだか、を承認してもらう

購買プロセス例②:製造部品

購買プロセスとして、「製造部品」の例を示します。
例では、顧客企業はメーカー。自社はメーカーが設計、製造する商品の部品を販売します。

購買プロセス購買プロセスごとの行動
商品企画誰に、どんなものをどういう計画で売るか
商品全体設計商品企画コンセプトを満たす機能、コスト要件検討
コンポーネント設計全体設計踏まえ各コンポーネント、モジュールを設計
おそらくこの時点で部品調査必要性の濃淡ができる
部品調査提案内容を比較表などを元に検討
比較他の部品と比較検討
おそらく類似競合部品比較の前に既存部品との比較
購買稟議購買稟議をあげる。稟議の前に仕様決定

購買プロセス分析のコツ

購買プロセス分析のコツを2つ示します。

①オリジナルで作る

BtoBマーケティングの購買プロセスは、AIDMAのような汎用性の高いフレームワークはありません。自社が扱う商品、営業行動特性、顧客企業の業界、顧客キーマンの特性、などの違いで適切な購買プロセスは異なります。

例えば、先にあげた営業支援システムと製造部品の購買プロセスの2つを比較すると全く異なることがわかります。また、例えば同じ製造部品でも、汎用品と特殊な部品では購買プロセスが異なるはずです(汎用品では、購買部門主体で価格比較。一方、特殊部品ではより上流の商品設計から検討が行われる)。オリジナルで自社に最適な購買プロセスを設計できるかが、営業戦略のキモになります。

②上流へ食い込む営業戦略

購買プロセス分析の後、各ステップに沿ったコミュニケーション設計を行います。BtoBマーケティングのコミュニケーション設計は営業戦略が重要です。

営業戦略立案のポイントの一つが購買プロセスの上流に食い込むこと。例えば、製造部品であれば、顧客接点を上流の商品企画から持てるか、下流工程の仕様決定後の相見積もりからしか持てないかで受注確度が大きく変わります。下流から入るほど薄利多売モデルになります。購買プロセスの上流から接点を持つためには、ソリューション営業、問題解決型営業が必要です。

※ 参考記事リンク 『DMUとは:マーケティング対象の意思決定関与者を知る方法

3.マーケティング・ミックス(4P)

良い戦略は「診断」「基本方針」「行動計画」の3要素を備えています。「行動計画」にあたるのが、マーケティング・ミックス(4P)です。

4Pとは、Product、Price、Place、Promotionの頭文字をとったものです。製品、価格、流通、プロモーションの4Pは、行動計画・実現手段を整理するのに最適なマーケティングフレームワークです。

STPと4P

STPと4P

マーケティング戦略の基本方針(STP:Segmentation、Targeting、Positioning)を具体的な実行計画に落とし込むためのフレームワークが4Pです。

ターゲットとポジショニングは、マーケティング戦略の「誰に(Who、To Whom)、何を(What)」提供するかを規定します。STPの具体的な実現手段(How)を規定するのが4Pです。

(文責:プロジェクトファシリテーター、ロジカルシンキング講師 海老原一司)


(参考)関連記事まとめ

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3C
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課題解決型 営業研修

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