営業ヒアリング研修

課題解決型 営業研修|ニーズヒアリングから提案書作成まで

営業研修講師の海老原です。

「課題解決型 営業研修」は、受講者の重点アカウント顧客をテーマとして、実際にニーズヒアリングから課題解決提案まで行うワークショップ型の実践的な営業研修です。

受講者は研修題材となる重点顧客を1人1社選定します。自分事のリアルな課題でニーズとソリューション提案の仮説検証を繰り返します。

毎回の講座は基礎レクチャーとワークショップのセットで行います。講師が1つ1つの商談にきめ細かいフォローアップを行いスキルアップと顧客攻略の一石二鳥を目指します。

1.『課題解決型 営業研修』の特長

使えるスキルを身につけるには、実践で学ぶことが早道です。課題解決型営業研修は座学、レクチャーは最低限で実践を重視します。

自分ごとのテーマ設定:重点顧客商談で営業研修

使える営業スキルを身につけるには差し迫った自分ごとの課題テーマで、事前学習、実行、フィードバックのサイクルを繰り返すことです。

課題解決型 営業研修では、受講者の重点顧客アカウントをテーマとして設定。3ヶ月のワークショップ期間で、実商談のニーズヒアリングから提案までを一気通貫で行います。

講師が全商談個別フィードバック

自分ごとのテーマ設定と合わせて重要なのが、商談状況に合わせた個人別フィードバックです。

1000件の商談経験を持つ講師が、実案件を二人三脚でフォロー。講義ディスカッションでは「誰にどうヒアリングするべきか」「提案書はどんな構成でどんな文言を使うべきか」「今回の顧客の発言ニュアンスをどう解釈すべきか」といった具体的な商談ステップを進めることに徹底的にこだわった個別フィードバックを行います。

2.『課題解決型 営業研修』講座内容・カリキュラム

課題解決型 営業研修 」の講座内容・カリキュラムなどを示します。

課題解決型 営業研修』カリキュラム

  1. 課題解決型 営業とは
  2. ニーズとウォンツとは
  3. BtoBニーズの特徴
  4. ニーズヒアリングとは
  5. ニーズ仮説
  6. ニーズヒアリングによる仮説検証
  7. 提案概要作成
  8. 提案書作成

標準スケジュール(3ヶ月コース)

営業研修標準スケジュール
  • 営業研修テーマ顧客設定(Day1の2週間前)
  • Day1:基礎レクチャー+ニーズ仮説設定
  • Day1~Day2の間(1ヶ月):ニーズヒアリング(仮説検証)
  • Day2:ニーズ仮説検証+ソリューション仮説立案(提案コンセプト作成)
  • Day2~Day3の間(1ヶ月):ニーズ仮説検証(再)、提案仮説検証
  • Day3:ニーズ仮説改善+ソリューション仮説改善+提案書作成

講座日数と時間

  • 7時間(1日)×3日(リアル開催の場合)
  • 3時間(半日)×6日(オンライン開催の場合)

講座人数

  • 標準受講人数:6人
    ※ 受講者同士は、お互いにフィードバック可能な知見を持っていることが望ましい

3.課題解決型営業研修ワークシート

研修で使用するワークシートをご紹介します。こちらのワークシートを元にニーズヒアリングから営業提案までの流れをワークショップ形式で進めていきます。

【シート1】ニーズ仮説記載シート(検証候補)

はじめにニーズ仮説検証候補を記載します。

ニーズ仮説s記載シート(検証候補)

ここでのポイントはニーズとウォンツをセットで出すこと。あえて先にウォンツを出しウォンツと対比することでニーズが出しやすくなります。

ニーズ仮説は3つの候補を出し1つを選んで詳細化します。いったん広く出してから重要なものを選択するクセをつけます。また、仮設検証が失敗したらすぐ次にいけるよう候補を持っておきます。

【シート2】ニーズ仮説詳細化用シート(ヒアリング前)

シート1からニーズ仮説を一つ選び詳細化します。

ニーズ仮説詳細化シート(ヒアリング前)

まずできるだけ解像度の高いニーズ仮説を記載します。講師は必要に応じてその場でパソコン上でどんどん仮説案を書き直していきます。

次にニーズ仮説を、AsIs-ToBe(現状と理想像)を意識しながら具体化していきます。このAsIsとToBeがヒアリングすべき内容です。

【シート3】ニーズ仮説検証用シート(ヒアリング後)

シート2で立てたニーズ仮説を元に顧客ヒアリングをおこないます。ヒアリング結果を記載するのがシート3です。

ニーズ仮説検証用シート(ヒアリング後)

ここでのポイントは、聞いた事実と解釈を分けること。事実はできるだけ顧客の発言を忠実にカギ括弧の言葉で記載します。

ヒアリング結果を元にどんな解釈ができるか?次に何を検証すべきか?異なる解釈ができないか?をワークショップ形式で改善します。

【シート4】DMUマップ

法人営業の特徴は複雑な購買意思決定です。意思決定関与者(DMU=Decision Making Unit)をDMUマップで洗い出しニーズヒアリングをおこないます。

【ワークシート】DMUマップ

DMUマップで関係者を整理することで、次のヒアリング先が見えてきます。法人営業では「何をヒアリングするか」と同じくらい重要なのが「誰にヒアリングするか」です。

【参考記事】DMUとは:マーケティング対象の意思決定関与者を知る方法

【シート5】FABE分析

ニーズヒアリングで把握した内容に基づき提案書を作成します。まず提案コンセプトをFABE分析でまとめます。

【ワークシート】FABE分析

【参考記事】FABE分析で作る営業提案書(チェックシートテンプレート付き)

【シート6】提案書ストーリー

提案コンセプトから提案書のストーリーを作成します。ワークシートの1行が提案書の1スライドに当たります。

【ワークシート】ストーリー

提案書作成では、1枚1枚のスライドをパワーポイントで作り込む前にストーリーを作り込むことが重要です。

4.講師紹介

課題解決型 営業研修講師:海老原一司

早稲田大学理工学部修士課程を経て1999年日本テレコム株式会社入社。日本テレコム、フリービット、ビットアイル、プラスと一貫し事業会社でのBtoB事業開発経験を積む。新規事業立ちあげから成長期までのプロダクトマネージャとして10年超の経験。担当クラウドサービスを3年間で売上100倍にした実績を持つ。

2014年-2019年マーケティング・コンサルティングおよび企業研修をおこなうマーケティング専門家集団シナプスに所属。BtoBマーケティングエキスパートとして、大手上場企業クライアント中心に法人営業部門、マーケティング部門などを担当。

海老原一司

2019年より株式会社アット・オンにて中期経営計画策定、マーケティング戦略策定・実行、業務改善などの各種プロジェクトメンバーとして参画するハンズオン型のコンサルティングに従事。合わせてBtoBマーケティング、課題解決型営業、ロジカルシンキングの研修講師をおこなう。

20年のBtoB事業経験を通じて、営業・セールスエンジニア・マーケティング担当のそれぞれの視点から1000件の商談に携わる。また、これらのノウハウを元に営業実践研修で100件の商談を個別フォローをおこなった。

立教大学経営学部兼任講師(2020-2022年)。グロービス経営大学院大学MBA。

講師のこだわり

営業研修に求められるのは単なる知識ではなく実践的なスキルです。スキルは一朝一夕に身につくものではありません。どんなに良いノウハウを提供してもレクチャーを聴くだけで身につけるのは不可能でしょう。

ではどうするか。スキルを身につける一番の早道は自分事の実践的な課題に本気で取り組むこと。基本の型を覚え実践で適用。成果に対してコーチからフィードバックをもらい再度仮設検証。これを濃密に繰り返すことです。

課題解決型営業研修では、受講者一人一人が実際に本気で攻略したい重要案件を一つ選び3ヶ月かけてヒアリングから提案まで実践します。講師はすべての提出課題を読み全員分の商談ディスカッションをおこないます。また、研修の間に中間提出をしてもらい一人一人に詳細なフィードバックを返します。例えば、「このニーズへの提案は難しそうなので、次は二つ目のニーズを探ってはどうか?」「このお客様の言葉からすると担当へのヒアリングだけでは厳しい。課長に今期の組織目標を確認してはどうか?」といった受講者の商談状況を深く読み込んだ上での具体的コメントを心がけています。

営業研修での学びは後からみると当たり前のことばかりです。例えば「ニーズを深く聞くことの大切さがわかった」「顧客の解像度を上げることの重要性がわかった」など。しかし、これらの当たり前だが本質的なノウハウを体得するには、実際に「顧客から一段深いニーズをヒアリングして提案に結びつけた経験」「顧客の解像度を上げて商談の視界が開けた経験」が不可欠です。本研修では、本質的なロジカルなBtoB営業の基本動作を実践を通じて身につけていただきます。

全商談のコンサルティングをすることになるので講師としても負荷の高い研修ですが、受講者の皆さんと一緒に課題に取り組むのを楽しみにしています。

(講師:海老原一司)

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「課題解決型 営業研修」受講者感想

(文責:プロジェクトファシリテーター、ロジカルシンキング講師 海老原一司)