4歳に仮説検証を教えてみた

ロジカルシンキング講師の子育て:4才から仮説検証力を鍛えてみた

ロジカルシンキング講師の海老原です。

仮説検証力は、変化の激しいビジネス環境で必要なスキルです。しかし、仮説思考を身につけること、ましてや教えることは、難しいものです。

そこで、仮説思考を4才児に教えられるか、自分の子供で試してみました。さて、仮説検証力を鍛えることはできたのでしょうか。

「ロジカルシンキング講師が4才児に仮説検証スキルを鍛えてみた」としてまとめました。

1.学ぶ機会がない仮説検証力

仮説検証力は、変化の大きいビジネス環境で使えるスキルです。マーケティングプラン立案、営業ヒアリングなど、仮説検証力が成果に直結する業務も多くあります。

一方、仮説検証力は学ぶ機会もなかなかありません。そのため、使えるスキルとして身につけている方も少ないです。

1-1.4才児に仮説検証力を教えられたら、誰でも学べるはず

仮説検証力を4才児に教えられるか、自分の子供で試してみました。

「そんな、むちゃな。教えて、どうする」と思うでしょう。しかし、「4才児が仮説検証力を学べるなら、誰でも学べる」といえないでしょうか。

2.仮説検証力とは:要素分解

さて、そもそも「仮説検証力とは」なんでしょうか?

ある概念を教えるには、その概念シンプルで具体的な考え方や行動への分解が必要です。今回は4才児に教えるので、なおさらです。シンプルな仮説検証の分解が必要です。

2-1.仮説検証の必要条件を3つに分解

仮説検証とは何か必要条件を考えます。

「仮説を立て、検証を行うこと」です。具体的には、以下の3つに分解できます。

  1. 何か行動した結果、未来に何が起こるか、予測すること(仮説を立てる)
  2. 行動した結果、何が起きたかを認知すること
  3. 起こったことが、予測と当たってるか把握すること(仮説を検証する)

2-2.仮説検証サイクル

次は「仮説検証力を鍛える基本行動」について考えます。仮説思考を学ぶための基本行動は次の6つに分けられます。

  1. 何か行動した結果、未来に何が起こるか、予測すること(仮説を立てる)
  2. なぜ、その仮説になるか理由を考える
  3. 行動した結果、何が起きたかを認知すること
  4. 起こったことが、予測と当たってるか把握すること(検証する)
  5. なぜ仮説が当たったのか?外れたのか?を考える
  6. 分析した結果を元に、仮説検証を繰り返してみる

先ほどは3ステップでしたが、仮説検証改善サイクルは6ステップに増えています。

つまり「単に予測するだけでなく根拠を持って予測する」「当たり外れの原因を考える」「仮説検証を繰り返す」です。

これによって適切な仮説検証の改善サイクルが回ります。サイクルが回るたびに仮説は精度があがり、使う人間のスキルも上がっていきます。

以上の仮説検証の基本行動を押さえた上で実際に教えます。

3.4才から仮説検証力を鍛えてみた

必要条件と基本行動を分解したところで、子供が仮説検証力活かすよう遊びながら誘導します。

無限積み木

実験で使ったのは、写真の「無限積み木」。

長方形で同じ形の木が100個ある、シンプルな積み木です。シンプルで自由度が高い。まさに無限のパターンで遊べる、おもちゃです。

無限積み木は、仮説検証のトライアル・アンド・エラーがしやすいと考えました。

3-1.予測を立てる、やってみる、結果をみる

まず、私が積み木を組み立てながら、誘導します。

「これ、もう1段高く積めるかな?」
「どうやったら、崩れないかな?」
「じゃ、やってみよう。」
うまく、できたら「おー、できたね」。
失敗したら「崩れちゃったね。もう1回やってみよう。どうしたらできるかな。」

といった感じで、遊びながら仮説検証してみます。結果が出る前に、予測させるよう誘導することがポイントです。

3-2.4才児にも仮説検証力を鍛えることは可能

まず、私が作ったのが、写真左の5階建て積み木です。4階建てで崩れたところ、子供から「『押さえ』を、つければよいじゃない?」と考えた提案(一番下の土台で、2枚の積み木で「押さえている」)。その後、彼女は4階建てまでなら、自力でできるようになりました。

画像2

3-3.実験好きリケ女誕生

「実験」という言葉を娘が仕入れてきました。

私「じゃ、お風呂で『実験』しようか?」
娘「する~」

実験開始(=仮説検証開始)

画像3

すき家でもらった写真のすごろくで、2人でいろいろ「実験(仮説検証)」しました。

小さい人形と大きい人形(すごろくのコマ)が、風呂の底から、どっちが早く浮いてくるか試します。

予測する=仮説を立ててから実験

慣れてきたところで、予測の概念を入れます。

私「じゃあ、小さい人形と大きい人形で、大きい人形の方が、早く上がってくると思うヒト~?」
娘「はーい」
私「じゃ、やってみよう」
(実験 → ほぼ同じ早さで上がってきた)
私「うーん、同じだね」
娘「間違えちゃった~」
私「間違えたね~」

このように仮説と検証のサイクルを繰り返します。

実験好きリケ女誕生

そして、お風呂を出る頃には、「もっと実験したーい!でたくなーい!!」といっておりました。実験好きリケ女の誕生です。

まとめ

4才児に仮説検証力を鍛えてみました。仮説思考は、誰でも学べるが、学ぶ機会が少ないスキルです。

4才児が仮説検証力を学べるなら、あなたも学べるはずです。この機会にスキルアップを目指しましょう。

(2021/05/22 追記)

さて、当時4才だった娘が9才の今どのように育ったでしょう。先日は夕飯で次のようなことを私に言ってきました。9才でも5年培った仮説検証力は伊達ではありません。

【問い1】
「ねぇ、パパ」
「なに?」
「火山の爆発を100%予測するために必要な技術の仮説を立てて下さい」
「はいっ?! えーと。それはね。うんぬん、うんぬん」

【問い2】
「ふーん。じゃ、次。ドラえもんに出てきた車あったでしょ。あの車に必要な技術の仮説を立てて下さい。」
「はいっ?!それ自動運転じゃん。それはね。うんぬん、うんぬん」

【問い3】「じゃ、次。世界中の人がコロナワクチンを打ったらコロナはどうなるでしょう」
「それは、実際無理だけど過程で考えてみよう。うんぬん、うんぬん」


(文責:プロジェクトファシリテーター、ロジカルシンキング講師 海老原 一司)


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